継続は力になる:チーム輪読会で得た設計の学び

こんにちは!ウィルゲート開発室のりさりさです!!!

ウィルゲート開発室 コンテンツマーケティングユニットでは、日々の開発のなかで「設計に関する認識のズレ」や「コードレビューでの議論の噛み合わなさ」を感じる場面が増えていました。そこで、チームとして設計力を底上げするため、昨年度から輪読会を継続的に実施しています。今回は、オブジェクト指向の基礎から実践的な設計まで幅広く扱う『ちょうぜつソフトウェア設計入門――PHPで理解するオブジェクト指向の活用』(田中ひさてる著)を題材に選び、チーム共通の“設計の型”を養うことを目的に取り組みました。 gihyo.jp

輪読会の進め方

今回の進行は次のようにシンプルにまとめました。

  • 9時に集合
  • 「20分読書 → 10分議論」を2セット(合計1時間)
  • Slackにスレッドを作成し、読みながら気づきや疑問をリアルタイム投稿
  • ファシリテーションは持ち回り制で、運営が属人化しないように調整

Slackを併用する形式は特に効果があり、「口に出しづらい小さな疑問」や「気になった一文」もすぐ書き込めるため、議論が自然と深まりやすくなりました。

オンライン輪読会でSlackで議論がなされている様子

学びの共有

1. オブジェクト指向を「型」として捉える視点

書籍では、オブジェクト指向を単なる技術ではなく「プログラムの型」として捉える考え方が紹介されています。設計を整理する道具としてどう活かすか、クラスや責務をどのように切り出すべきか――改めて立ち返る機会となりました。

2. 失敗例から学べる設計のリアル

機能が詰め込まれたクラスが後々の変更に弱くなる、といった典型的な“失敗例”が多く取り上げられており、輪読会でも「うちのコードにも似た構造がある」という声が上がりました。単なる知識のインプットにとどまらず、自分たちのコードベースに照らし合わせて議論できたことが大きな収穫です。

3. PHPならではの設計上の注意点

PHP固有の型の緩さや言語仕様から生じる注意点も紹介されていました。言語の特徴が設計判断にどう影響するかを理解できたことは、実務に直結する学びとなりました。

輪読会を通じて見えたこと

今回の取り組みを通して、輪読会は単なる学習会ではなく、チームの中で共通言語を育てる場であることを改めて実感しました。「凝集度」や「責務の分離」といった概念を共通理解していることで、設計相談やコードレビューでのコミュニケーションが以前よりスムーズになりました。

また、Slack のスレッドがログとして残るため、その日の議論を後から振り返ることができ、メンバー間の認識のズレを最小限にできる点もメリットでした。

参加メンバーの声

  • S
    基礎概念や設計手法は知識として理解しても、手を動かさないと定着しない難しさがありますが、その“最初のインプット”として輪読会はとても助けになっています。AIで不明点をすぐ調べられるのも理解の後押しになりました。輪読会のフォーマットがオンラインでも十分機能するのが意外でした。

  • N
    「一緒に読む」形式は準備がいらず参加のハードルが低いのが良かったです。1年以上継続できているのは、負担にならないサイクルを作れた結果だと思います。

  • K
    活字への苦手意識が強かったのですが、毎週の読書時間によって徐々に克服できました。雑談を交えながら進めることで、ユニット全体の雰囲気も良くなったように感じます。

まとめ

  • オブジェクト指向設計を“型”として捉える視点を再確認できた
  • 書籍の失敗例を自分たちのコードと照らし合わせることで、実務に直結する学びが得られた
  • 輪読会の進め方を工夫することで、知識共有だけでなく共通認識づくりの場として機能した

そして何より、無理なく続けられる形で継続できたこと自体が大きな成果でした。引き続き本書を読み進めながら、実際の業務にどう活かしていくか議論していきたいと思います。継続はいいぞ。