この記事は「ウィルゲート Advent Calendar 2022」の 最後の記事です!
はじめに
皆さん、こんにちは。ウィルゲート 開発担当 執行役員 向平です。
前回、アドベントカレンダーを書いたのは3年前でした。 その頃の私は、ウィルゲートに入社して間もなくして、執行役員(CTO)の職務を前任者から引き継いだばかりで、「ウィルゲートの開発室で今後に目指したいこと」という題名でブログを書きました。 そのブログでは、ウィルゲートの開発組織として目指したい3つのこと(自己組織化チーム、BizDevOps、最新技術の導入)を書きました。
今回のブログでは、そのウィルゲートの開発組織として目指したい3つのことが、どうなったかを紹介しつつ、その先にさらに目指したいことも書きたいと思っています。
この3年間のふり返り
前回のアドベントカレンダーを書いた後、ほどなくして世界的なコロナの大流行が起きました。
コロナは弊社にも色々な影響を与え、組織としてのリモートワークへの適応など多くの課題を抱えることになり、足踏みをせざるを得ない状況もありましたが、その中でも、進められたこと、進められなかったことを紹介します。
自己組織化チームについて
目標を達成するために、自ら必要なことを考え、時には組織のあり方さえも変えていく、そんな自己組織化されたチームを目指すために、3年前に開発本部という組織を立ち上げ、エンジニアの成長を支援する活動や、エンジニアが働きやすい文化を作る取り組みをはじめました。
この取り組みは、今も続いており、以下のようなことを実現しています。
- 組織的な技術力を底上げするための講義(勉強会)の運営
- エンジニアの成長を支援するメンター制度(上長以外の相談役)の導入
- エンジニアの成長を支援するためのスキルマップの作成
- リモートワークを支援するバーチャルオフィスの導入や運営
- コミュニケーションを促進するSlackでの分報(times)チャネルの導入
- コミュニケーションを促進する雑談タイムの導入
- エンジニアに特化した組織状態を図るアンケートの実施
- LT会、もくもく会、輪読会などの運営
- チームビルディングのためのゲームなどの運営
- ブログ等での情報発信
- ... etc
なお、バーチャルオフィスや分報チャネルの取り組みは、開発室のみならず全社にも波及する取り組みになっています。
また、開発本部は各開発チームから、少しずつリソースを借りて兼任のエンジニアで運営していますが、有志を集い「すごい会議」という取り組みを実施しています。 「すごい会議」とは、会議の生産性を高めて効果的に進めることで問題解決を促すフレームワークであり、書籍を中心に知られていますが、参加するメンバーに当事者意識を持って変革を進めてもらうには最適な手法です。
この取り組みでは、リモートワークでのコミュニケーション課題を改善すべく、分報チャンネルやバーチャルオフィスを利用促進するなど、1つ1つは小さくとも組織にとっては重要な活動を、色々なメンバーに主体性を持って取り組んでもらっています。 なお、最初は開発本部やすごい会議の運営に、最初のうちは私(向平)が関与していましたが、今は関与しておらず、この活動に携わる1人1人が主体性を持って取り組んでくれています。
また、これ以外にもエンジニアの評価(給与)基準を、エンジニア自ら市場調査をした上で、ウィルゲートの開発組織に必要な能力を定めることにより作ることにも成功しています。
このように、組織運営においては自己組織化が進みつつある手応えを感じています。
BizDevOpsについて
「BizDevOps」のうち、「DevOps」については、もともとできている部分もありましたが、2021年4月からSREチームを立ち上げて、トイルの削減やCI/CD環境の整備など、コツコツと進めています。
一方、「BizDev」については、昔は営業職の人などが仕様を決め、その仕様に従って開発するスタイルが定着していて、いわゆるプロダクトマネージャーを中心としたプロダクトマネージメント体制で開発出来ていませんでした。
この課題に関しては、コロナの影響や採用の難航など、様々な問題で中々思うように進めることが出来ていなかったというのが正直なところです。
しかし、今期からプロダクトマネージメントチームを発足し、徐々にプロダクトマネージャーが中心になり、しっかりとプロダクトの戦略を立てて開発に取り組める体制になってきています。 この取り組みが実績として現れてくるのは、もう少し先になりそうですが、開発を品質良く納期までに作ることだけをゴールとせず、開発することによりユーザー体験を向上し、業績にも貢献していける手応えを感じています。
最新技術の導入について
当初は組織として新しい開発言語(Kotlin)を導入することを目論んでいましたが、この課題も、コロナの影響で開発計画が延期されるなどの影響で思うように進めることが出来ませんでした。
しかし、現在は新しいプロダクトの開発を進めており、そのプロダクトでは、大量のデータを取得しなければならない要件があるため、Hadoop(AWS EMR)、Apache Storm、Apache Sparkなどの、ビッグデータを扱うための技術スタックの検討を進めています。
これからさらに目指したいこと
ここまで紹介したように、3年前に掲げた3つ目指したいことは、出来たこともあれば、出来ていないこともあるので、まだ道半ばですが、新たに目指したいことが出てきたので紹介したいと思います。
ウィルゲートは、創業して以来、十数年間もの間に、大小合わせて10以上ものサービスを立ち上げてきました。これは、常に新しいサービスを提供し、会社を成長させていく会社としての基本戦略のためであり、これからも続いて行きます。 そのため、ウィルゲートの開発組織も、複数のプロダクトのチームに分かれていて、1チームは3〜5名くらいの少数精鋭の体制になっています。
当然、各プロダクトを大きく成長させることを目的に活動するため、うまく行けば、将来的に各開発チームも大きくなっていくことになります。 そして、その際には、各プロダクトにおける経営を担えるようなCTOとも呼べる存在のエンジニアが育っている、そんな組織を目指したいなと思っています。
なお、私が昔に在籍した「ネットエイジ」という会社は、まさにそのような会社で、ネットエイジからスピンオフした会社で、私の同僚のエンジニアがCTOとして活躍しています(私もその中の1人です)。 その時、エンジニアの誰もが新しい価値(プロダクト)を生み出すことに熱中し、様々な大変なこともありましたが、それすらも楽しみながら、会社も個人も飛躍的な成長を遂げていました。
ウィルゲートでも、ウィルゲートのよき文化を織り交ぜつつも、新しい価値(プロダクト)を生み出すことに熱中し、飛躍的な成長を遂げられる環境を作りたいと思っています。
謝辞
なお、ここまでこれたのは、苦しい状況の中でも組織を優先し共に歩んでくれた、マネージャーの池添、大嶋や、リーダーの岡田、田島、林、山口、その他のエンジニアのみんなのおかげが十割だと思っています。 この場を借りて感謝を伝えさせてください。
ありがとう!これからもよろしくお願いします!